\chapter{流れの可視化}
本章では，流れの木表現を関数に変換する方法を考える．関連研究で示した流れ
の初期パターンに5つの操作を加えた流線をハミルトン関数で表現し，それを元に描画をする．ハミルトン関数用いた描画する方法として複素速度ポテンシャル関数を利用した方法と等高線図を利用した方法の二つを考える．さらに可視化をする前段階として木表現の列挙をし重複する流れのパターンを予め取り除くことで，重複する流れのパターンを可視化してしまう無駄が無いようにする．また、流れの変換規則も考える。

\section{木表現の列挙}
2.4節の生成規則に従い木の葉になり得る$B$系から開始記号までを再帰的に列挙を行う．$B$系には全く同じ構造の木表現の場合の重複に加え，生成規則の波括弧を用いた流れ構造の要素は反転しても円順序が流線図においてー致するものは同一視することができるため，同一視順序対であるものの重複とは異なる重複も存在する.つまり，要素の順を考慮しない$B$系の流れ$b_{++}{b_{++}{l,l},l}$と$b_{++}{l,b_{++}{l,l}}$は重複しているとみなされる．この木表現の重複は流れの可視化する場合に同じ構造を持つ流線図を描画してしまう原因となる．

\section{複素速度ポテンシャルを使用した流れの関数化}
関連研究で示した木文法の5つの操作に現れる流線を複素速度ポテンシャルで表現する．複素速度ポテンシャルで$A$系の$a_+$と$a_-$は図\ref{fig:A}のように一様流と渦の組み合わせで表現できる．一様流は複素速度ポテンシャルで$Uz$と表現でき，左回りの渦は$-im\log z$，右回りの渦は$im\log z$と表現することが出来る．よって，$a_+$と$a_-$をそれぞれ$Uz-im\log z$と$Uz + im\log z$とすることが出来る．また，$\log z-a$とすることで渦の中心点を$acm$移動させることが可能である．$A$系のa2は障害物の半径$acm$で中心点$(0，0)$の円とするという条件のもと$Uz + im\log z$となる．

\begin{figure}[h]
\centering
\includegraphics[height=4cm]{A.png}
\caption{A系のa+}
\label{fig:A}
\end{figure}

次にB系は図\ref{B}のように２つの渦を組み合わせることで表現することが出来る．
よって，$b_{++}$と$b_{--}$をそれぞれ$-im\log z+a -m\log z-a$と$im\log z+a +m\log z-a$で表現し，$b_{+-}$はa<bとしたとき$im\log z+a -in\log z+b$
となり，$b_{-+}$はa>bのとき$im\log z+a -in\log z+a$となる．$β_+$と
$β_-$は障害物を半径$acm$で中心点$(0，0)$の円とするという条件のもと$-im\log z$と$im\log z$と表現する．

\begin{figure}[h]
 \centering
 \includegraphics[height=4cm]{B.png}
 \caption{B系のb++}
\label{B}
\end{figure}

C系は$C_+$と$C_-$は障害物を半径$acm$で中心点$(0，0)$の円とし，$-im\log z±c$と$im\log z±c$とする．しかし，これらの表現のみだと渦が多き過ぎて障害物上に渦がかからない場合やその逆が起こる問題点がある．

\section{複素速度ポテンシャルの流れの可視化}
木で表現された流線を関数に変換する．例として
$b_{\phi+},b_{++}{b_{++}{l,l},c_-(l,l)},c_-(l,l))$を複素速度ポテンシャル関
数で表現する場合を考える．4.1節で定義した関数に数値を代入したものを
MATLABで描画させ，例とした木の流れをうまく表現できる適した大きさの描画が
できる数値を見つける．そして，例とした木を表現できる式は次のようになる．
\begin{equation}
f(z)=-\frac{7}{5}i\log⁡(z)-\frac{1}{2}i\log⁡(z-1.5)-\frac{1}{2}i\log(z+1.5)+i\log(z-2)+i\log(z-1)+\frac{1}{2}i\log(z-1.8)+i\log(z+1.2)
\end{equation}

式(4)をMATLABに打ち込み描画しようと試みたがうまくいかなかった．関数にlogを用いておりlogの値は無限に続くため他の流れに影響を及ぼしてしまうことが原因と考えられる．現状、一項ずつ描画し後で図を重ねあわせる方法でしか表現ができていない．

\section{等高線図を利用した流れの可視化}
２つ目の描画方法として等高線図を利用した可視化の方法を考える。等高線図ではZ軸の値が大きいほど明るい色になり、小さい値になるほと暗い色になる。流れの向きの判断方法として、右手で明るい色の値を触れながら動く方向を流れの向きとする。複素速度ポテンシャルを利用した描画方法と同様、流れを重ねあわせると

\section{流れの遷移}
閉円板上での構造安定で非圧縮な流れの変換規則を木文法によって定める．ここ
では淀み点の個数が保存されるようなトポロジー的な変化のみを考えているので，
淀み点同士がくっついたり分裂したりして淀み点の数が増減する場合は考えない．
しかし一般に，閉円板上の非圧縮流の遷移は，淀み点同士がくっつくこと，また
は異なる2つの淀み点を繋ぐ軌道がくっつくことにより起こる．そのため，ある
構造安定な流れを構造安定でない流れに変化した後，他の構造安定な流れにしな
ければならない．流れの変換規則は図\ref{fig:変換規則1}〜\ref{fig:変換規則4}が挙げられる．

\begin{figure}[h]
 \lefting
 \includegraphics[height=3cm]{henkan1.png}
 \caption{変換規則1}
\label{fig:変換規則1}
\end{figure}

\begin{figure}[h]
 \righting
 \includegraphics[height=3cm]{henkan2.png}
 \caption{変換規則2}
\label{fig:変換規則2}
\end{figure}

\begin{figure}[h]
 \lefting
 \includegraphics[height=3cm]{henkan3.png}
 \caption{変換規則3}
\label{fig:変換規則3}
\end{figure}

\begin{figure}[h]
 \righting
 \includegraphics[height=3cm]{henkan4.png}
 \caption{変換規則4}
\label{fig:変換規則4}
\end{figure}

これらの変換規則を使い，ノードを流線図，エッジを変換とした流れの遷移グラフを作成する．ある閉円板上の流線図図\ref{fig:ある閉円板上の流線図}を図\ref{fig:変換規則1}の変換規則を使い，流れを遷移させると\ref{fig:流れの遷移グラフ}のような遷移グラフになる．トポロジー的な変化のみを考えるため，構造が同じになるものは除く．

\begin{figure}[h]
  \begin{left}
 \includegraphics[height=3cm]{closeflow.png}
 \caption{ある閉円板上の流線図}
 \label{fig:ある閉円板上の流線図}
 \end{left}
\end{figure} 

\begin{figure}[h]
  \begin{right}
 \includegraphics[height=3cm]{transition.png}
 \caption{流れの遷移グラフ}
 \label{fig:流れの遷移グラフ}
 \end{right}
\end{figure}

