\chapter{関連研究}

\section{前提条件}
\label{承初}
本研究は前提条件を多重連結領域上で非圧縮性,非粘性の性質を持つ構造安定な流れであることとし,以下に前提条件についての説明をする. 1 つの障害物を持つ領域を単連結領域,複数の障害物を持つ領域のことを多重連結領域という.非圧縮性は連続体の密度が変形の前後で変化せず常に−定である性質,非粘性は力に対する抵抗のない性質である.構造安定性は小さな乱れが加わっても構造が変化しない性質で流れの研究においては流れのトポロジーが変化しないことをいう.トポロジーは形を変形させても変わらない性質のことで例を上げると浮輪とカップはトポロジー的にいえば変形すれば同じといえるが,浮輪は変形してもボールにはならない.

\section{初期パターン}
\label{承初初}
初期パターンとは，障害物，渦構造，停留点の合計 Mが0または1個の構造安定な
流れの初期構造となるものでMが0個の構造安定な流れはパターンⅠとパターンⅡ
の2パターン存在する．パターンIは吸い込み湧き出し対から出る2つの
ss-δ-saddle connectionsを持つ．パターンIIは吸い込み湧き出し対から出る2
つのss-δ-saddle connectionsに加えhomoclinic saddle pointを持つ．また，
吸い込み湧き出し対を持たない流れの他にMが1個の構造安定な流れパターンOが
存在する．パターンOはclosed orbitsを持つ流れである．以上の3つのパターン
を初期パターンとする．この初期パターンに木文法の構成要素を対応させるとパ
ターンIを${a_Φ,(a_2)}$，パターンIIを${a_Φ(a_+),a_Φ(a_-)}$，パターンO
を${b_{Φ+}，b_{Φ-}}$と表す.

%%\begin{enumerate}
%%\item ぺちゃくちゃ、くちゃぺちゃ。
%%\item 更に、ぺちゃくちゃ、くちゃぺちゃ。
%%\item しつこく、ぺちゃくちゃ、くちゃぺちゃ。
%%\end{enumerate}

\section{5つの操作}
\label{承初初}
構造安定な流れの流線に対してMを1つとそれに伴う流れの構造を追加することで
新たに構造安定な流れを維持しながらこれらを可能にする操作はA0，A2，B0，B2，
Cの5つのみとされている．木文法ではA0を$a_+,a_-$，$A2$を{$a_2$}，B0を
{$b_{++},b_{--},b_{+-},b_-{c_+}$}，B2を{$β_+{c_+},β_-{c_-}$}，Cを
{$c_+,c_-$}と表す.

\section{木文法}

開始記号$S$，非終端記号の集合$N={S,A,B_+,B_-,C_+,C_-,C_+^*,C_-^*}$，終端記
号の集合$F=F_ε \lor F_A \lor F_B \lor F_C \lor {l,λ,cons(,)}$，生成規
則Rである．終端記号$F$は
$F=F_ε{a(),b_+(,{}),b_-(,{})},F_A={a_+(),a_-(),a2()},F_B={b_{++}{,},b_{+-},(,),b_{--}{,},b_{-+}(,),β_+{},β_-{}},F_C={c_+(,),c_-(,)}$
とそれぞれが初期パターン，A系，B系，C系の操作によって現れる流線を表して
いる．生成規則は以下のように記述する．

\begin{align*}
&S\rightarrow a_Φ(A^*)|b_{Φ+}(B_+,{C_-^*})|b_{Φ-}(B_-,{C_+^*})\\
&A\rightarrow a_+(B_+)|a_-(B_-)|a_2(C_+^*,C_-^*)\\
&A\rightarrow λ|A・A^*\\
&B_+\rightarrow l|b_{++}{B_+,B_+}|b_{+-}(B_+,B_-)|β_+{C_+^*}\\
&B_-\rightarrow l|b_{--}{B_-,B_-}|b_{+-}(B_-,B_+)|β_-{C_-^*}\\
&C_+\rightarrow c_+(B_+,C_-^*)\\
&C_-\rightarrow c_-(B_-C_+^*)\\
&C_+^*\rightarrow λ|(C_+,C_+^*)\\
&C_-^*\rightarrow λ|(C_-,C_-^*)
\end{align*}


%%\ref{承初初}節で述べたことを簡単な図で表わしてみたものが
%%{\bf 図\ref{図例1}}である。

%%\setlength{\unitlength}{6mm}
%%\begin{figure}[h]
%%\centering
%%\begin{picture}(15,8)(0,0)
%%\linethickness{0.02mm}
%%\put( 0,0){\framebox(15,8){~}}
%%\put( 4,4){\oval(4,3)} \put(2,2){\makebox(4,4)[c]{ぺちゃ}}
%%\put(10,4){\oval(6,3)} \put(7,2){\makebox(6,4)[c]{く ち ゃ}}
%%\linethickness{0.2mm}
%%\put( 6,4){\vector(1,0){1}}
%%\end{picture}
%%\caption{どうでもよいことの図}
%%\label{図例1}
%%\end{figure}



